東武線快速列車の旅(3)

温泉ムードを抜けてさらに進む。スペーシアなど特急列車のほとんどは鬼怒川温泉までで、ここから先は本数が一気に減る。隣の鬼怒川公園は名前の通りで、まだ温泉地の延長のような感じでそこそこ駅も大きいが、乗客は少ない。ちょっと奥まったところに入ってきた感じもする。ちなみに鬼怒川公園駅に向かう車窓に見える旅館の多くは、残念ながら今や廃墟と化している。

その次の新藤原は東武鉄道の終点で、ここから先は野岩鉄道(やがんてつどう)となる。野岩鉄道が出来たのは昭和61年、当駅はそれ以前から終着駅として続いてきたものの、駅周辺にそれといったものがある訳でもなく、肝心の鬼怒川温泉は手前であり特急列車もほとんどがそこまでしか走っていないため、大変失礼ながらも終着駅にしては多分そんなに重要なポストを占めているとはどうにも思えないのだが。。。いまいち存在意義が良く分からない気もするが、東武鬼怒川線自体が買収により東武の路線網に入ったという経緯から、まあ結果としてこうなったということのようだ。

 

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新藤原駅。ちなみにここも2005年時点では藤原町だったが、現在は日光市。ちなみに、PASMOが使える駅の北限でもある。野岩鉄道、会津鉄道ともPASMOは使えないので注意。

 

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野岩鉄道が始まる。早速トンネルだが。

下今市で切り離し4両で来たが、またも2両切り離す。6両編成だった快速はついにたったの2両編成になる。前は会津田島まで4両がほとんどだったはずだが。。。
ここまでトンネルはほとんどなかったが、野岩鉄道に入るととたんにトンネルだらけになる。新藤原を出て早速トンネル。それもトンネル内照明がないのでかぶりついてても前がヘッドライトの範囲くらいしか見えない。
野岩鉄道は国道121号沿いに南会津方面までを結ぶ。途中には龍王峡や川治温泉などこの辺りの観光地が並ぶため、観光需要としては一定の需要が見込めるだろう。しかしほとんどが山間部ということで沿線人口は少なく日常的な需要はというと厳しい。この日はまだ休日だったからかそこそこ人が乗っていたが(それでも2両編成だからだろうが)、平日となるとどうか。最近は沿線に温泉地が多いことをアピールするためか2006年からは『ほっとスパ・ライン』という愛称が付けられている。ちなみに名前の「野岩」とは難しそうな名前だが栃木の旧国名「下野」と福島の旧国名「岩代」から一文字ずつとったもの。

川治温泉、川治湯元あたりは外を走る所もあり、わずかな時間ではあるが橋から見下ろす風景は気持ちがよい。全線単線ではあるが、昭和の後期に造られた路線ということで高規格で造られており、山間の高速道路のように高い高架橋で抜けている所が多い。速度も山岳路線というと激しく蛇行しながらのんびり進むことが多いがこの路線ではほとんど直線なので普通にスピードを出している。しかしまあ乗客数もあまり期待出来ないところによくぞまあこれだけの路線を造ったなという方が先か。ちなみに当初は昭和40年代に国鉄により野岩線として建設されたが、後年の財政事情により一度凍結され第三セクターの野岩鉄道に引き継がれたという経緯を持つ(そもそもは「野岩羽線」といって栃木から会津を経由して山形を結ぶという壮大な計画だったらしい)。線路が高規格でトンネルだらけなのはそのような経緯に由来する。計画そのものは当初の想定通りに行かなかったまでも、会津南部の空白地帯が解消され、東武線に乗り入れて東京と結ばれたということで、開業当初はかなりの乗客だったようだ。それならば快速に限らず特急スペーシアも乗り入れさせれば良かったのにと思うのだが、そこまでは見込めなかったのだろうか。残念ながら臨時も含めて今に至るまで一度も乗り入れた実績はないようだ。一応、2005年2月頃(この旅をする直前くらい)までは浅草からの座席指定急行『南会津』が1日2往復ほどあったが、会津方面からの快速が鬼怒川に乗り入れるのに合わせて廃止された。ここ最近はどうにも対東京の流動が振るわないのか、会津方面から日光・鬼怒川への快速を走らせるなど対会津の運行に力が入っている。

 

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川治温泉付近

最長の葛老山トンネルに入る。湯西川温泉駅はそのトンネル内に駅がある珍しい駅。そんなに照明はないので都会の地下鉄の駅とはちょっと違う。ちなみに湯西川温泉駅といいつつも当の温泉地までは10キロ以上も離れている。
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駅を出てすぐ五十里湖を鉄橋で渡り、またトンネル続きの区間を過ぎていく。中三依(現:中三依温泉)から先は、山の中ではあるものの景色が拝めるようになる。ここまでトンネルだらけであまり面白くなかったので久々という感じがする。
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男鹿高原は最も乗降客の少ない駅で、秘境駅の一つとされている。昭和61年開業なので駅設備自体は比較的奇麗で、無人駅ではあるものの丁寧に屋根や待合所まで完備されている。それに駅を出て少し歩けば国道121号に出るため、そんなに秘境っぽい印象はない。しかし駅周辺は国道沿いも含めて何もないので、全く以て誰もいない。降りてはいないが(たった一人降りてもねぇ・・・)調べてみれば駅前にあるのは野岩鉄道の変電所と緊急時のヘリポートだけ。一応、国道を少し北に行くと横川集落がありお土産センター(営業しているのか?)などもあるらしいが駅利用の可能性といったら本当にそれくらいで、それも集落にバリバリ国道が通っているので、飯田線の秘境駅のようにこの駅がなくなったら即沿線住民の生活に影響する所でもない。駅の必然性がそんなにあるとも思えない。

最後にトドメの長いトンネル、山王トンネルを抜けると福島県に入り会津高原(現:会津高原尾瀬口)に到着。野岩鉄道の終点で、ここから会津鉄道が始まる。しかし電化されているのは会津田島までの少しの区間だけなので、この列車としてはそろそろラストスパートである。ここまででも浅草から既に175キロ、十分長い。
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投稿者プロフィール

smith
学生時代に旅行好きから発展(?)して鉄道好きになり、かれこれ10年以上ヒマを見つけては主に乗り鉄を楽しんでいます。
最近は車両面などの関心も強まって少しずつ撮り鉄にもなりつつあります。興味対象についてはあまり限定せずに幅広く、程よくがモットー、のつもりでおりますが本ブログでどれくらい反映出来るか、果たしてどうでしょう?(笑)まあ基本旅中心なので主に行きたいと思う所ベースに選んでます。
あ、ちなみにハンドルネームの「smith」はちょうど自分が受験戦争前後だった頃にテレビでやっていたロボットアニメの影響(?)から、何気なく使ってるものです。。。

どうぞお楽しみに!!!

東武線快速列車の旅(3)” への1件のコメント

  1. 野岩鉄道電車のトンネルが多いですね。驚きました。
    東武電車速徹電車4/21最後でしょうね。残念ですね。そのままいいなあと思う
    4/22日から新しい特急車になりますね。お金かがります。

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