飯田線の旅(10)

IMG_3314

IMG_3320

IMG_3326

千代から次の天竜峡まで1.4km、飯田線らしく駅間はそれほど長くない。直接通じる道はないが徒歩や自転車で行けそうな距離である。蛇行する天竜川を鉄橋で越え、対岸のトンネルを抜けると天竜峡である。
かつて愛読していた、所澤秀樹氏の『列島周遊 もっとへんな駅!?』(山海堂)では辰野から飯田線の秘境駅(田本駅)を訪問する旅が取り上げられている。その中でこのトンネルがタイムトンネルに例えられているが、ちょっと失礼ながらもまさにその通りと思えてしまう。
天竜峡はライン下りの拠点、旅館も集まる町で賑わっている。いや、水窪とか平岡とか、ここまでだって町はあった。しかし辺りを見てみると何か様子が違う気がするし、発車し進んでいけばそれは確信に変わる。秘境駅を抱え、寂寥感を演出した山々が別れを告げたかのように遠ざかり、それをバックに田畑あるいは家並がほぼ途切れることなく広がる。飯田や伊那の町がある、伊那谷の盆地に入ったのだ。別に誰がこうした訳でもないが、ちょっとうますぎるというか、信じられないというか、唖然とするような車窓の変化である。
今まで並行してきた天竜川はこの先も終点まで並行するが、ここまで険しさを見せつけられる流れだったが、この先は開けているだけに一見穏やかそうにも見えてしまう。しかし実際は暴れ川として名高い川、次の川路(かわじ)は川沿いの低地で特に洪水に見舞われた地域であり、飯田線のルートも移転している。
時又(ときまた)の先にはトンネルがあるが、もう天竜峡以南ほど険しい所ではない。飯田市街が近づいてきたためか、家並みは途切れぬどころかどんどん増えていき、商店、工場、大きい病院なども車窓に入ってくる。他のローカル線から見たら特に珍しい風景ではないし、飯田線にしてもこの先はごく当たり前の風景だろうが、秘境の地を通って来た者にとっては、まるで別世界に映るといっても過言ではあるまい。

投稿者プロフィール

smith
学生時代に旅行好きから発展(?)して鉄道好きになり、かれこれ10年以上ヒマを見つけては主に乗り鉄を楽しんでいます。
最近は車両面などの関心も強まって少しずつ撮り鉄にもなりつつあります。興味対象についてはあまり限定せずに幅広く、程よくがモットー、のつもりでおりますが本ブログでどれくらい反映出来るか、果たしてどうでしょう?(笑)まあ基本旅中心なので主に行きたいと思う所ベースに選んでます。
あ、ちなみにハンドルネームの「smith」はちょうど自分が受験戦争前後だった頃にテレビでやっていたロボットアニメの影響(?)から、何気なく使ってるものです。。。

どうぞお楽しみに!!!
カテゴリー: JR東海, ローカル線, 中部, 長野, 飯田線   作成者: smith パーマリンク

smith の紹介

学生時代に旅行好きから発展(?)して鉄道好きになり、かれこれ10年以上ヒマを見つけては主に乗り鉄を楽しんでいます。 最近は車両面などの関心も強まって少しずつ撮り鉄にもなりつつあります。興味対象についてはあまり限定せずに幅広く、程よくがモットー、のつもりでおりますが本ブログでどれくらい反映出来るか、果たしてどうでしょう?(笑)まあ基本旅中心なので主に行きたいと思う所ベースに選んでます。 あ、ちなみにハンドルネームの「smith」はちょうど自分が受験戦争前後だった頃にテレビでやっていたロボットアニメの影響(?)から、何気なく使ってるものです。。。 どうぞお楽しみに!!!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です