秋の八ヶ岳を行く

久々に休暇を取り息抜きに信州方面へ向かった。あまり鉄道で行ったことがなく乗りつぶしと観光を兼ねたためそれなりなボリュームの行程となった。ざっとした行程としては新宿から特急あずさで小淵沢、そこから小海線で小諸、しなの鉄道乗り換えで長野に出て、長野市内を拠点に長野電鉄、上田電鉄、さらには北陸新幹線開業でJRから第三セクター転換された旧信越本線(北しなの線、えちごトキメキ鉄道)と、最後は当の北陸新幹線で東京に帰るという行程である。そういえばここ最近あんまり一人旅もしてなかったので、少々新鮮な気持ちで胸が踊る。

まずは特急あずさで小淵沢へ。そこから小海線に乗り込む。小海線に乗るのは昔清里方面で合宿があったのでその時に乗って以来だが、小淵沢から合宿地までしか乗っていない。今回は終点の小諸まで全線乗って車窓を堪能する。

小海線は八ヶ岳の麓を走り、八ヶ岳高原線の愛称を持つ。小淵沢側は標高1,000m以上とJRでもっとも高い所を走り、長野県の野辺山駅は標高1,345mでJR最高、隣の清里駅(山梨県)は第2位で1,275mの高さを誇る。ちなみにJRの駅の標高ベスト10で第9位まではすべて小海線の駅で占められている。標高1,000m級というとんでもない所を一定の距離走るのだからある意味当然のこととはいえ、凄い。
いつもの通り悪い癖でまた前置きが長くなったがw、そろそろ発車時刻の9:57だ。さあ出発としよう、と思いきや発車する気配がないぞ。乗務員のアナウンスが入り、中央線の特急が遅れており接続をとってから発車するとの由。本数少ない路線ならではの光景。しかし10分近くたっても特急はこず、結局待ち合わせすることなく10:05発車した。この日雨も降っていたのだがその辺も影響していたのだろうか。そういえば乗ってきたあずさも、あんまり走りっぷりは特急らしくなかったと思う。

キハ110の2両編成、中央線からの乗り換え客は多くなく車内はガラガラ、クロスシートで一人がけが空いてるので気兼ねなく陣取る。外は小雨が振り、発車して右カーブし中央線から分かれると、いきなり霧に覆われて白銀の世界に突入する。さっぱり視界が効かないが、列車はまるでいつものこととばかりに御構い無しに走る。標高の高いこのあたりなら、さして珍しくもないのだろうか。東京なら即、徐行運転か運転見合わせかしそうなレベルだw

車内アナウンスはワンマン化のため自動化されているが、その中では観光客向けに小海線自体の案内も入る。

林の中を途中ペンション群を通過しながら走る。八ヶ岳の麓の、アルプスあたりを連想させるこの光景も小海線ならではだ。しかしこの日は本当に霧に覆われ、林の中を行く様はなんだかそのイメージとはちょっと対照的な感じもする。下手すればミステリードラマ?といったら変だが多少の不気味さを感じさせるかのようだ。そういえば霧の中を行く列車を撮ることもなかなかないな。

甲斐小泉、甲斐大泉と進む。始発の小淵沢もすでに標高は高い(標高881m)が、小海線を進むうちにさらに高度を上げていく。

そして標高JR第2位の清里に停車。ここで一気に降りて車内はがら空きに。臨時の八ヶ岳高原列車と行き違う。しかしあたりは真っ白だ。ちょうど臨時の八ヶ岳高原列車なるものと行き違いをする。

次はいよいよJR最高駅の野辺山。アナウンスの前にはお約束、JRの最高駅と一言入る。

駅における最高は野辺山駅に間違い無いが、駅をのぞいた本当のJRの最高地点は清里駅と野辺山駅の間にあり、標高は野辺山駅よりさらに30m高い1,375mに達する。駅では無いので列車は何事もなく通過してしまうが、その地点には踏切があり、その側にJR最高地点を示す碑が立てられている。時間と足に自信があれば行ってみると良いだろう。今回はさすがにそこまで時間がないのでやめておくw ちなみに最高地点の近くに山梨県と長野県の県境が通っておりこの先長野県に入る。

最高地点を通過していよいよ最高駅の野辺山へ。ホームにもそれを示す碑がしっかり立てられている。とうとうここでも取り上げる日がやってきたか。


ここで結構な乗車があり車内も賑わってくる。
野辺山から少し走ったら少し霧が晴れてきた。地形も少し開けて、林中心の車窓から田畑が入り混じるようになる。しかし八ヶ岳は相変わらず曇っていて上の方がさっぱり見えない。進行方向右手の雲が切れて太陽がいきなり顔を出す。燦々とした日差し。『高原列車は行く』の歌でも浮かんできそうだ。

山間に家並みが広がって信濃川上。川上村の中心にある駅。標高1,000m台の駅がまだ続くが観光地的な風景は薄れ山間の町を結ぶ生活路線のような風景にだんだん変わってくる。しかし小海線、このあたりは次の駅までの距離・所要時間が長い。小淵沢をでてからまだ5駅、行き違いもそんなに長くなかったが時間はもう40分ほど経過している。ちなみに今走ってきた野辺山〜信濃川上間は駅間距離が小海線最長で8.1kmもある。

信濃川上は木造の駅舎を持つ昔ながらの駅といった感じだ。

しかし地図で見るとこの辺の線路はかなり曲がりくねっているのがわかる。

川を途中渡りながら並行で進む。渡っている川ははきっと信濃川(長野県内では千曲川)だろう。日本最長の川は甲武信ヶ岳を水源として小海線沿いに佐久地方を北上し小諸、上田などを抜けて長野に達し新潟方面へ流れるというルートを取っている。小学校の時に最長とは習いつつも、どう流れるのかと思ったらそんなルートを取っていたのか。

松原湖を過ぎる。湖からは離れていて湖畔の景色は拝めないものの、景色の良い車窓が続く。天気はすっかり秋晴れになった。

路線の名前になっている小海に到着。主要駅で一定の乗り降りあり。ホームに隣接して診療所があり立派だ。ここで5分停車し行き違い、ハイブリッドのキハE200系とすれ違う。

ちょうど小海が中心駅であるかのように、路線の風景もここからまた少し変わってくる。この先佐久の中心部に向けて山から下って町に入っていく感じになる。家並みもあまり途切れなくなり、駅間距離もこのあたりまで長かったがこの先は一転して短くなり1〜2km程度になる。小海線の場合最初が相当長いだけに、かなり短く感じる。

馬流、地元の学生が乗ってくる。佐久市へ向けて客が増え始める区間か。八千穂駅に出ていた名所案内は、どこも駅から10〜20kmも離れていて、徒歩で行くのは結構ムチャだ。というかこれなら近隣の他の駅からもいけそうなもんだが…。
気づけば車内は学生中心に乗客が増え、すっかり地元の通勤通学路線の趣になった。座席はとうに埋まり立ち客も結構出ている。関東なら八高線に近いか。八ヶ岳高原線の愛称を持つ小海線だが、この辺りではそのイメージはあまりなくなっている…。

山をバックに佐久市街が広がるのが見え始め、太田部。次の中込は佐久市中心部にあり乗降が多い。また小海線の運行の拠点で構内は広く、ここから小諸までの区間運転の列車も多い。

岩村田で一気に学生が降りた。この駅は中込よりも乗客数が多い。小淵沢を出た時の静けさと霧の中の風景はまるでなかったかのようだ。ちょうどここを中山道が通っており、かつて岩村田宿があったということで古くから宿場として栄えてきたようだ。

岩村田を出ると路線は高架になって佐久平に着く。北陸新幹線との乗換駅だが新幹線も高架だろうと思いきやなかなか見えない。知らなかったが小海線の方が高架で新幹線は地上にホームがあるのだった。普通これは逆のことがほとんどだから珍しいものだ。

地上に降りてすぐ中佐都。岩村田から佐久平を挟んで中佐都まで各々駅間距離は0.9kmと1kmを割っており小海線では最短となる。もともと佐久平駅は存在せず、新幹線開業に合わせて小海線に駅が新設されたためでもある。
国鉄型気動車の復刻塗装をされたキハ110とすれ違う。ちなみに車両番号がこれまた珍妙な111-111!そう言えば中込にはこれまた珍しいタラコ色がいたなw 小海線が平成27年で開業80周年となるのを記念したものだそうである。

三岡を出てs字カーブを描くと、かつての信越本線であるしなの鉄道に合流する。ここから終点の小諸まで線路が平行しており小海線は途中乙女、東小諸の駅があるが、しなの鉄道は小諸まで駅がなくお互い小諸まで行かないと乗り換えはできない。

遠くの方を見ると長い山裾に家々が点在する風景がなんだか長野らしさを感じさせる気がする。減速してホームが広がり、終点小諸に到着する。


せっかく信州に来たからにはやはり蕎麦を堪能したいと思い、出発前から気になっていた駅前懐古園のそばにある草笛本店でそばでも(別にオヤジギャグじゃないぞw)、と思ったが事前にちょっと把握してはいたものの予想以上の人気ぶりで長〜い順番待ちであった。残念ながら時間の限りで諦めて別の蕎麦屋で天ぷら蕎麦を楽しむ。でも蕎麦はやっぱりうまい。
腹も満たしたところでしなの鉄道に乗り長野市内を目指す。

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smith
学生時代に旅行好きから発展(?)して鉄道好きになり、かれこれ10年以上ヒマを見つけては主に乗り鉄を楽しんでいます。
最近は車両面などの関心も強まって少しずつ撮り鉄にもなりつつあります。興味対象についてはあまり限定せずに幅広く、程よくがモットー、のつもりでおりますが本ブログでどれくらい反映出来るか、果たしてどうでしょう?(笑)まあ基本旅中心なので主に行きたいと思う所ベースに選んでます。どうぞお楽しみに!!!
カテゴリー: JR東日本, ローカル線, 中部, 小海線, 山梨, 長野   作成者: smith パーマリンク

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学生時代に旅行好きから発展(?)して鉄道好きになり、かれこれ10年以上ヒマを見つけては主に乗り鉄を楽しんでいます。 最近は車両面などの関心も強まって少しずつ撮り鉄にもなりつつあります。興味対象についてはあまり限定せずに幅広く、程よくがモットー、のつもりでおりますが本ブログでどれくらい反映出来るか、果たしてどうでしょう?(笑)まあ基本旅中心なので主に行きたいと思う所ベースに選んでます。どうぞお楽しみに!!!

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