南総横断(6)

養老渓谷を後にして、再び小湊鉄道で終点の上総中野へ向かう。
たった一駅だけだが、この路線の中では最果てというにふさわしい所だろう。前にも触れたが養老渓谷で折り返す便が多いため、列車本数は極端に少なく、平日6往復、休日7往復である。観光需要にこたえてか土休日の方が本数が多めに設定されている。が、総じて1~2時間程度に1本、本数の少ない平日は3時間ほど来ないことがあるなど、(失礼ながらも)首都圏とは思えない程。
駅間距離は4.2kmと、これも小湊鉄道では最長となる。山林の中を走ったりトンネルをくぐったりと、険しいというほどではないが山岳鉄道の趣である。

周囲は県道や国道が通っており、そんなにアクセス性が悪い所ではないし人里離れすぎているところでもなかろう。流動が少なく、あっても車が主体ということだろうか。山間を走っていると突如「千葉夷隅カントリークラブ」が現れて驚いたりする。

そんなところを走って終点上総中野へ。小湊鉄道の終点であり、いすみ鉄道との接続駅。

この駅に到着する時、なんか巨大な「竹?」と思しき丸い構造物が目に入ってくる。周囲には他にそれといったものが見えないだけに、非常に良く目立つ。一体なんだろうか。

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というわけで到着。駅名票の褪せ具合がまた・・・。小湊鉄道、いすみ鉄道ともここが終点であるが、駅名票にはどちらの駅も書いてある。にしはた(西畑)は、いすみ鉄道の駅。

 

構内は小湊鉄道、いすみ鉄道が隣り合って並ぶだけの簡素な構造だが、ローカルムードは満点。

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小湊鉄道の線路の最果て部分。すぐ右側にいすみ鉄道のホームがあり構内踏切で接続されているが、線路の方は車止めでしっかり止められておりその先繋がっていない。雰囲気的には、本当にそのまま乗り入れでもしそうな感じだが・・・。

 

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小湊鉄道ホームから養老渓谷方面を見る。
左側がいすみ鉄道のホームと線路になるが、こちらも車止めで途切れてしまっている。五井から上総中野を経由して大原へと向かう直通便の運行は、当面実現しそうにはなさそうだ。まあ、した所でどうなのかというだけの所だろうが。

 

そういえば駅到着前に見かけたやつ。
やっぱりどう見ても、竹だ!
かぐや姫の昔話を思わせるかのようだ・・・。

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乗り換えまで1時間近くあるので外をうろうろしてみる。
駅舎はログハウス風の木造駅舎。無人駅で中は待合室としてベンチが置かれているほか、駅ノートが置かれていたりする。

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駅の外に出ると先の竹の正体が分かる。
なんのことはない、公衆トイレだったwww
遠くから見てるとおおっ、と思わせてくれるのだが、ちょっとがっかり・・・。

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駅を離れて北側の通り(県道)を歩いてみる。少し行くと「大多喜城」の看板。行ってみようかとも思ったが「6.5km」の文字を見て、やめるw

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観光パンフレット、珍しいな

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いすみ鉄道の踏切を渡って反対側へ行ってみるか。

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駅の裏側へ出た。しかし鉄ネタばかりだな。。。こう言っては何だが1時間だと回れる所は限られているし、つぶすのがちょっと退屈かもしれない。まあ、好きならなんぼでもいてもいいんだろうがw
そういえば、さっき駅を出る時にいた人と、歩いている時にまたばったり遭遇したりしている。考えることは皆同じようだ。

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小湊鉄道、養老渓谷側にあるポイント。

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養老渓谷側にある踏切。見ると警報機も遮断機もない。「踏切左右確認」の標識がなかったら、存在すら気がつかないかもしれない。「第4種踏切」と言われるもので、安全性には問題が有るし都会にこんなのがあったらおっかないが、ここ小湊鉄道、いすみ鉄道はじめローカル線には未だに存在している。もっとも大概は人や自転車、バイクなどが通るのがやっとの細い道にあることが多い。ここも大型車は通行不可とされている。

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南総横断(5)

小湊鉄道は養老渓谷駅で下車。駅名になっている養老渓谷へ向かう。ちょうど駅前に止まっていたバスの発車時間だった。「栗又の滝」行きとあったが、このあたりの土地に明るくない筆者、向かう方向に行ってくれるかが心配になり、乗るのを止めたwww
ここで降りるのを想定して2時間程度とってはいたが、養老渓谷までは駅からちょっと距離が有る。あまり面倒なことになるのも避けたかった。栗又の滝とは養老渓谷の南部、渓谷を形成する養老川の滝で県内随一の観光名所となっている。駅から行くとちょうど北の方から渓谷を通って行く感じになるので、まあ途中通るであろうことは薄々分かっていたのだが、そうはいってもこの辺り、どこが中心?なのかもイマイチ良く分かってないし、どの辺で降りたらいいかも見当がつかなかったし。そんなときは、歩いてみるに限る。気になる所でいつでも立ち止まれるし、良さそうな店が有ったら入れば良い。
ちなみに「2時間程度」と書いたが、筆者が降り立ったのは12時18分、次の列車は14時12分ということでその間に列車がなかった。養老渓谷は終点上総中野の一つ手前だが、ここで折り返してしまう列車が多く終点上総中野まで行くのは1日わずか7本。それも始発は8時32分まで来ないし、終電も18時17分で終ってしまう。何とも寂しい・・・。

渓谷へは駅を出て右折し県道(清澄養老ライン)に入り、ひたすら歩いて行く。距離にして2kmほどある。
曲がって振り返った所。駅前には商店が何軒か。

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温泉街まで1.7km、養老渓谷は温泉地としても知られる。初めて行く所だが、その辺りがおおよその中心である程度飲食関連も揃っていると見て良いだろう。

 

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少し行くと小湊鉄道の踏切を過ぎる。写真は上総中野方面。

 

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のどかな田圃の横を過ぎて行く。しかし渓谷らしいのが見えて来ない・・・。

 

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養老渓谷駅の辺りは割となだらかな地形で田圃等もあるが、少し行くと突如崖になり、道は一気に坂を下る。

 

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坂を下り谷底に降りて、養老川の渓谷に出た。

 

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水も澄んでいて気持ちがいい。魚を釣ることも出来るが遊漁規制がされており、組合員以外は遊漁料を支払い入漁証を携行するよう告知されている。

 

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切り立った崖沿いに道が続き、そこに温泉旅館や飲食店が点在するという、なかなか厳しい地勢である。土砂災害でもあったらひとたまりもなさそうだ。結構な高さの崖、駅がある辺りはかなり高い所なんだな。ちなみにここが市原市と大多喜町の境界。ちなみに平成25年の台風26号襲来では首都圏各所で土砂災害が発生し、小湊鉄道でも養老渓谷〜上総中野間が長期に渡り不通になっていた。今年3月19日に復旧したばかりである。同じく千葉県内の京成線京成成田駅も、駅の乗っている築堤の法面が崩れて一部のホームが使用出来ない被害が出ていた。

 

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渓谷にかかる観音橋、出世観音に通じる。

 

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残念ながら橋は閉鎖され、迂回するよう案内されていた。

 

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足湯の看板、温泉〜〜〜♪今回は入らなかったが。

 

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中瀬遊歩道入口、とある。キャンプ場もあるようだ。少し見に行ってみよう。

 

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道を行くと渓谷へと降りていった。向かい側も崖で地層がむき出しで、見応えがある。どこへ行っても渓谷ってのはいいもんだな。静かな場所だが、休日とあってそれなりに人が集まっていた。高尾山などに比べると少し距離が有るが、たまには足をもう少し延ばしてこの辺りまで来てみるのも良かろう。

 

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昼食は県道沿いの食堂で鮎の塩焼き定食を頂いた。渓谷だけに出している所は結構あるようだ。散策を終えて駅へ戻る。さ、また登るぞwww

南総横断(4)

里見を出て、低速で林の中を行くようになる。雑草の茂り具合が半端ない。

林と林の合間にある飯給(いたぶ)駅。これは読めない。
すっかり周囲は山の中の景観になった。
この辺りから短いトンネルをくぐるようになる。

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林がななめしたにみえたりして。ちょっと天上界気分!

トンネル2つくぐる。
少し下って、上総大久保。駅名標のカナが「かづさおおくぼ」古い表記か。

当線随一の観光地、養老渓谷に到着。

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大勢、というには無理が有るだろうが、さすがは観光地。ここで結構降りる人がいるし駅には一定の数の人がいる。

 

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ここも年季の入ったホームと看板。ホーム、線路とも二つあるが、里見から先で行き違いをしない現在は駅舎寄りのホームしか使用されていない。

 

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駅の様子。鉄道のPRがされていたり、ご当地のお土産品が売っていたりと小さいながらも観光地の駅といった感じだ。係のおばちゃんにもどこか親しみを感じる。
駅の外には足湯が有り鉄道利用者は無料で利用出来る。養老渓谷は温泉地でもある。

 

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さて、ここで降りて養老渓谷方面へ向かってみよう。

南総横断(3)

上総牛久を発車、山林へと入って行くがまだ険しくはなく、トンネルもない。すぐ田圃が広がる。上総川間。
窓全開にしてみる。気持ちええ!
窓は上段、下段とも上昇。全開のみで細かい調整は利かない。
上総鶴舞、軽く右カーブした所のホームと大正期からの駅舎がいい雰囲気を出していると思う。第二回関東の駅百選認定駅。

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上総久保の先で綺麗な道路をくぐる。出来たばかりの圏央道。

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高滝、高滝ダム下車駅、とある。
沿線の農園、枝豆収穫祭の看板!
だんだん山の方に入って来た感じか。
里見。南総里見八犬伝、でもお馴染み(?)な里見氏の名前で、この駅が開業した頃この地は里見村と称した。昭和29年に合併により自治体名から失われて駅名だけ残った形になっている。
ここでこの駅までのタブレットを駅員に渡し、上り列車と行き違う。一時期列車交換が行えなくなっていたが、2013年に小中学校統廃合による通学需要に応えるべく増発されたため、交換設備が復活した。その際にタブレット閉塞が復活している。

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駅舎、木彫りの置物が

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南総横断(2)

五井を発車、座席はかなり埋まっている。発車では警笛鳴らす。
運転室は助手席との仕切りがないので気持ちいい。一応仕切りのドアは律儀についているが、2両運転時運転席だけ施錠できるようになってるからだろう。車掌乗務しておりワンマン運転ではない。最近は都会の鉄道でもワンマンが普通になりつつあるがここでは車掌の肉声がしっかりきける。
踏切は昔ながらの電鈴式。しかし車内、カメラマンは多い。私もですがw

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しばらく新興住宅地だが、すぐに田圃が広がる。
列車、独特の縦揺れが激しいぞ!
館山自動車道くぐって、最初の駅上総村上。

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海士有木、駅付近は住宅ポツポツあって開発されている。現在ちはら台で止まっているかつての千葉急行線(現、京成千原線)はここまで来る計画だった。独特な文字の駅名票。

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上総山田。ここで最初の行き違い。

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内陸部を南下していく。
光風台。跨線橋付きの立派な有人駅だ。
駅から少し離れた高台に住宅街が広がっている。

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起点の五井から国道297号線(大多喜街道)が並行している。少し山登りモードになってきたか。上りが少々きつくなる。上総牛久。2面3線で拠点となる有人駅。沿線人口が有る程度まとまっているのはこの辺りまでか、ここで折り返す列車がある。この先は本数が少々減り、時に2時間程間隔が空く。乗降多く半分降りて一気に空いた。ここから里見まで、タブレット式になる。なんと、復活したものだそうだ。タブレットがここで渡された。この辺りから徐々に山林へと入って行く。

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南総横断(1)

梅雨明けてすっかり夏になりましたね。暑い・・・いや、そんなこと言ってもしょうがないですよ?
まあそんな夏は海もいいけど、山もいいよね、ということで、何とも強引だが、房総半島横断と行ってみるwww
もう各種旅番組でもお馴染みになりましたかね。千葉は房総半島を走るローカル私鉄の小湊鉄道、いすみ鉄道を訪問して参りました。

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JRは総武線の直通快速で内房線の五井駅までやってきた。小湊鉄道の始発駅。
113系に長らく占められていた内房線もすっかり新型車両に置き換わり総武線と遜色なくなってしまった感がある。そんな中、年季の入った非電化ローカル線が今も発着する。

構内は跨線橋で連絡している。出入口自体はJRの改札となっており、小湊鉄道はJRの駅構内にある跨線橋を通って向かう。跨線橋の入口にはSuicaの読み取り機がついているのでタッチ、橋の上に小湊鉄道の改札があり券売機と駅員さんがスタンバイしている。普通乗車券の他にお得な切符も販売されている。この日は土曜日、観光客も多いからか駅員のおばちゃんが一人一人行き先を聞いて案内している。養老渓谷で降りるがいすみ鉄道の大原まで行くと伝えると『房総横断乗車券』なるものを案内された。小湊鉄道の起点、五井からいすみ鉄道終点の大原まで通しで乗れ、一方向という条件で途中下車も出来るという。お値段は大人1700円。正規運賃にすると小湊鉄道1410円、いすみ鉄道720円と2000円を越えるのでこれはお得である。他にも沿線の観光地養老渓谷への往復割引乗車券(2日間有効1,800円、途中下車は不可)など、観光需要に応えたお得な切符が用意されている。

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時刻表。千葉県内だし五井駅も千葉市に隣接する市原市にあるが、本数はラッシュを除いて1時間に1本程度。内房線が日中でも1時間に4本なのと比べるとずっと少ない。

車両基地が隣接して有り、車両達が憩う姿を常に見ることが出来る。車両はキハ200形、一形式のみ。車内はトイレのないロングシート、風情はローカルだが沿線はやはり千葉のベッドタウンで宅地化もされている。通勤通学を意識した仕様。もっとも乗車時間は全線乗って1時間少々なのできっちり済ませておけばそう困ることはなかろうが・・・。自分もきっちり五井で済ませましたw

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構内には貨車が1両置かれていた。が、機関車らしいのはおらず、今は貨物輸送が行われているという訳ではないようだ。作業用に使われているといった感じだろうか。

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今日はこれにお世話になる。キハ203。冷房効率のためか、停車中もドアは閉められていた。ドアのボタンはないので手で引いて開閉する。が、発車前にたまたま冷房故障が発生、係員により窓が開けられた。でも今日はまだ酷暑というほどでもなかったし、走り出したら自然の風を久々に浴びれて気持ちが良かった。

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