上毛電気鉄道

群馬県内は中央前橋~西桐生間を結ぶローカル私鉄。以前東武のりつぶしを取り上げたときに桐生線乗換のために西桐生~赤城間だけ乗車したことがあったが、このたび全線乗車の機会がようやく出来て制覇と相成った。
起点の中央前橋は県庁所在地、前橋市の文字通り中心部に位置する。ここで乗換の鉄道はなく、玄関駅としてはJR両毛線の前橋駅となりそちらだと東京方面の列車もあるが、両駅間は1kmほど離れている。上毛電鉄の列車に合わせるように日本中央バスによるシャトルバスが結んでいるが、散策程度に歩いていけない距離でもない。この時は昼食がてらだったので歩いて行ったが、休日ということもあってか店の大半は閉まっていて人通りもほとんどなく、活気に欠けていたのが少々残念だった。

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中央前橋駅、最近改築されたようで綺麗な駅舎になっている。もっともひとたびホームに入ればローカルムード色濃いが。

車両は2両編成の700形、元京王井の頭線の3000系。18m3扉と地方私鉄の規格に合っているからか使われている路線は多い。元は近隣を走っている東武の3000系が譲渡されていたが姿を消している。2両の列車に十数人の客だけを乗せて発車した。ちなみに後部車両には自転車を持ち込んで乗車することができ、何人かの人が持ち込んで乗車していた。むろんサイクリング目的ばかりでもなく日常利用としておもに使われているのだろうが、それにしても輪行せねばならないこちらに比べたらなんともうらやましい話!
私鉄ということで駅間距離は短めである。とはいえ基本30分に1本しかないからやはり都会の私鉄とは勝手が違う。

 

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車窓北側は赤城山を始め群馬の山々が連なっている。群馬といえばからっ風、こんな山々から吹き降ろしてくる。この日も春だというのにそんなからっ風が吹き下ろしてか微妙に寒かった。
前橋市街を離れて坂を登っていく。山岳ではないのだがそれなりな上りになり、後ろからは前橋市街が少し下の方に見えてくる。

 

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さあおなじみ、心臓血管センター駅。文字通り群馬県立心臓血管センターの最寄り駅。元は循環器病センター駅だったが2001年に同センターの改称に伴い駅名も変わった。それにしてもこんなに臓器が入っている駅名も他にない。別にどこもふざけていないのだが、心臓…血管…どうにもぎょっとする名前だ。

 

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大胡は車庫のある上毛電鉄の中心駅。大胡列車区はなんと木造。国の重要文化財にも指定されているとか。

 

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25kmくらいしかない上毛線。東武桐生線接続の赤城を過ぎて桐生に入り、渡良瀬川を渡る。

 

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終点西桐生に到着。よく見ると信号は二灯式なのね。

 

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レトロで特徴的な駅舎。駅名看板も最近変わったようだ。前訪問した時とはちょっと印象が違う。

東武乗りつぶし(3)

桐生線を訪問すべく東武佐野線を佐野まで戻る。そこでJR両毛線に乗り換え、さらに桐生で上毛電鉄に乗り換えて赤城へ向かう。というわけで今回東武鉄道が登場しないがまあ旅の一部として書かせてもらおう。
両毛線は高崎〜小山間、北関東を東西方向に結ぶ路線。起点の高崎で高崎線、終点小山で東北本線とそれぞれ接続し、両線を繋ぐ路線ともなっている。もっとも列車は県庁所在地前橋を控える高崎側だけが1時間に3本くらい、全体で見れば1時間に1本程度ののんびりとした運行ペースである。東武鉄道の北関東路線網とかなり被っており、伊勢崎で伊勢崎線(同線の終点でもある)、佐野で佐野線、栃木で日光線と接続している。桐生市付近では東武桐生線が通るものの、同線は両毛線と直接接続しておらず乗り換えは出来ない。基本的に東武は浅草からやってきて、館林や太田で枝分かれして各方面へ向かって行くのでどちらかというと対東京輸送がメインで、対する両毛線は北関東地域専門といった感じで役割もまたちょっと違うだろう。
北関東の町は佐野、足利、桐生、太田、伊勢崎と、一定の人口があり産業も発展した都市(特に太田市は戦前から富士重工の企業城下町として有名)が連続しており、それに呼応するように鉄道もこれだけの路線網を抱えている。立体交差化も進み高架駅になっているところが多く、そんな眺めの良い所から見渡す町の風景は(あくまで「それだけ見れば」ではあるが)目を見張るものがある。しかし運行ペースはどれも1時間に1、2本、乗客数も今ひとつといったところだし事実減少も著しい所がある。東武伊勢崎線足利市駅(両毛線の足利駅と並んで足利市の中心部にある。特急停車駅)に至っては、以前1日平均乗降客数は1万人程度だったのだがここ10年ほどで大きく落ち込み、1日6千人台と半減しそうなレベルである(両毛線の足利駅もここ10年間でやはり減少している)。東西方向は以前から、道幅の広い国道50号線が両毛線に沿うように結んでおり、加えて最近は高速道路の北関東自動車道が全通した。交通の流れもそうだし、この辺りも中心街の空洞化は避けられないだろうか。

足利市内を過ぎて桐生市へ。このあたり一帯はちょうど関東平野の北端に当たり、進行方向北側は山で主に線路南側に市街地が続く。高架駅に桐生に着く。わたらせ渓谷鉄道の始発駅にもなっておりJRのホームを間借りするように乗り入れている。旧国鉄足尾線であり足尾銅山方面へ向かうローカル線、しかし始発駅はどうにも都会過ぎる。そんなこと言っても仕方ないが。

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駅前の様子。

 

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駅から伸びる通りを北へ少し歩くと上毛電鉄の西桐生駅、そこから東武桐生線の終点赤城まで移動する。レトロな駅舎が特徴。

 

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上毛700型。元は京王井の頭線の3000系。以前は東武3000系が譲受され使用されていたが老朽化で代替された。