南海加太線

南海線で和歌山市駅の手前にある紀ノ川駅から分岐し加太までを結ぶ路線。全線単線で2両編成の普通列車のみが走る。ローカル線のような感じだが沿線にはほとんど宅地化されていたり工場があったりして乗客が比較的多い。そのため本数も比較的多めである。2014年からは沿線の海産物のPRのため『加太さかな線』の愛称がつけられ車体のラッピングにも使われている。
起点は紀ノ川駅ではあるが、列車はすべて南海線の和歌山市駅から運行されており和歌山市駅の利用者や南海線接続の便宜が図られている。ワンマン対応の7100系が主に使用されている。

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一駅だけ南海線を走行する。のんびり紀ノ川橋梁を渡る。南海線の歴史と共に歩んできた橋梁でこれまで架け替えされておらず、上り線の橋梁はなんと1903年(明治36年)と100年以上も前に架けられ、複線化のために架けられた下り線の橋梁も1922年(大正11年)のものである。耐震性の観点から架け替えの検討・調査がされたが、その後問題ないことが判明して結局中止されたようである。

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橋梁を渡って紀ノ川へ。駅名票、前は毛筆みたいな字体だったと思うが、新しいのに変わっていた。左に分岐して加太線に入る。分かれてしばらく複線だが、左カーブが終わると単線になる。途中大手私鉄で唯一の列車交換の信号場を通過する。なお、上り列車は信号待ちがなくてもここで副本線の方に進入する。
次の駅までが結構長い。しかも速度がやたらとのろい。線形はそんなに悪くないのだが。川を渡ってやっと東松江、上り列車と交換する。その後も直線を走るが、やっぱりのろいw 最高速度が制限されているようだ。

西へ向かって走るため夕刻は西日が眩しい。中松江。八幡前で行き違い。周囲が宅地化され生活路線の加太線。夕方は本数が多い。7100系と交換。右に山を見ながら住宅地を進む。

西ノ庄、二里ヶ浜と進む。右に山が迫り、左は海が近くと、周囲が狭くなる。磯ノ浦。
ちょっと山越えになり緑に囲まれる。右に道路が並行し、山に囲まれた町に出て、終点加太に到着する。

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風情のある駅構内。

 

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午後から出て多奈川線も回ってきたあとだったのでちょうど日暮れ時になった。いい味…。

 

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夕日を浴びる駅舎。観光客もおり乗客は割と多く、そこまで寂しい雰囲気でもない。

 

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せっかく来たので海まで行ってみる。車窓では近くに見えたりしたものの駅からは若干離れており加太の町を歩いていく。でもこの町自体も海近くの昔ながらの町といった景観であり、風情があり歩いていても楽しい。

 

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10分少々歩いて加太の港に出た。釣船も多く、鯛釣りでも有名らしい。

 

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夕暮れの加太湾

南海フェリーで四国へ(1)

さあ今年も待ちに待ったGW!まあ、29日休みだったし前後で有休取っちゃって、「待ってなんかないぜ!」って人もいるかも?そういえば朝のニュースでも、「GW後半」とか言ってたし。それくらい休める人はどれくらいいるんだろうか?多くのサラリーマン(但し土日きっちり休み前提ネ…)にとっては「昨日から5連休始まったばかりじゃないの!」と突っ込みたくなるところではないかと…。別にまあどうこう、って話じゃないんですけど、あんまり騒がれると「こっちはまだ休んでないんだぞ!」って、思えてきませんか??? って、どういう前振りやねん!
というわけでせっかく大阪にいてるからにはその力を発揮して(?)、どっかに行こうということで。昨年出かけた四国にまた行ってみることに。以前は関東から長時間かけて行ったわけだが、大阪からならちょっと足を伸ばす程度、日帰りでもそれなりなことが出来るのだから羨ましいもの。
行き方は鉄道、バス、船舶となんでもあり。まあ、最近は明石海峡大橋も通じて高速道路網が本州と四国をショートカットしているので淡路島経由が主流だろう。船も神戸から高松や、徳島方面なら和歌山へ出て南海フェリーもいい。今回は南海電車に乗るのも兼ねて南海フェリーで向かってみることに。

休日早朝の御堂筋線で難波へ向かう。さすがに休日早朝となれば本数も少ないし、乗ってみると空いている。と油断していると梅田では乗客が列を作って待っていて都心は混雑してくる。この路線で時間帯というものはあまり関係ないようだ・・・。しかし、難波へ向かうにつれ、スーツケースを持つ乗客が目立つようになって納得した。南海電車で関空へ向かう客ということだ。というわけで難波で一斉に下車、スーツケース組と南海電車乗り場へ向かう。まだ朝6時過ぎた頃だが、地下から上がるエスカレータは旅行客中心に上から下まで並んでいる。

南海で徳島へ向かうなら乗車券は「とくしま好きっぷ2000」に決まり!南海電車の発売駅から、電車・フェリーで徳島港までの片道切符で大人2,000円、子供1,000円で販売している割引乗車券で、通常の値段だとフェリーだけでこの料金になるので、電車の分が実質無料という美味しい切符である。むろん遠ければ遠いほど得で、難波から和歌山港なら始発から終点になり通常運賃は920円だがそれもちゃらだ。特急『サザン』の座席指定車や、南海フェリーのグリーン席は別途その分の料金が必要だが、どちらか一方だけなら使ってもお釣りがくる値段である。購入も窓口でなくてもタッチパネルの券売機で購入出来るので、とても手軽だ。

7時10分発の特急『サザン』1号、和歌山港行きに乗る。和歌山方面へ向かう南海線に乗る機会はまずなく、『サザン』も乗ったことがない。
『サザン』は8両編成で、和歌山港側の前4両は指定席、難波側の後4両は自由席である。指定席の方は専用の特急車両、自由席の方は普通の通勤車両が連結され8両編成となっている。リクライニングシートを備えた名実共に特急らしい車両と、いつも乗る通勤電車が連結されるという、ほかではちょっと見られない列車である。自由席は乗車券だけで乗車できるが、指定席は座席指定券(510円)が必要である。自由席と指定席の車両の通り抜けはできず、一本の列車でありながら無関係みたいな感覚である。
せっかく乗るならということで座席指定券を購入する。距離が60km少々でそんなに長くなく、乗車時間も1時間程度とあってか、指定券も直前でもすんなり手に入る。というか指定席の利用客自体低調らしく、時間も時間だろうが、空席ばかりであった。指定席車の10000系に乗り込む。後ろの自由席は通勤型の7100系。リニューアルはされているが、どちらも年季が入った車両である。南海の新型車両導入のペースは鈍く、『サザン』にも新型車両が投入され始めたものの未だに以前からの車両が現役で主力となっている。そのあたり良くも悪くも、通勤電車ながらローカルな面を醸し出しているような気がするが。

   
 
定刻になり発車、ありふれた通勤路線を走っていく。
朝早いこともあってリクライニングで気持ち良くうたた寝してしまう。

途中泉佐野で空港線が分かれ、しばらく走っていくと海沿いに出る。せんなん海浜公園のすぐ横を走る。これから海に出る期待感が増幅される。

   
 

みさき公園を過ぎると一転して孝子峠越えになる。しかし峠自体そこまで高くないし、道路も並行しているのであまりそれらしい雰囲気はない。
孝子峠を越えてすぐ、和歌山大学前(ふじと台)に停車する。南海では最も新しく2012年に開業したばかりの駅である。和歌山大学や造成中のふじと台へのアクセス駅となり、特急含め全ての列車が停車する。
カーブしながら下って行き和歌山市街地が良く見えるようになる。平坦なところに降りて再びスピードを上げる。南海の名物(?)の一つである紀ノ川橋梁で紀ノ川を越える。開業当時からの歴史ある橋梁で、特に上り線の橋梁は架けられてから100年以上経過している(のちに複線化されて下り線の橋梁が架けられている)。

   
紀ノ川を渡るとすぐ和歌山市に停車。南海線の終点で難波からきた列車の大部分はここで折り返す。この先は和歌山港線になるが、地元客の利用よりもフェリー連絡を主体としたダイヤ構成になっているので、運行時間も変則的で2〜3時間に1本くらいしかない。和歌山港までは2.8km、それなりな距離はあるし沿線も過疎地域ではないのだが利用が見込めないか。前は途中駅も存在し列車もそれなりにあったが、今は途中駅は全て廃止されている。

   
 

  

単線で家並みの間を窮屈そうに走って、港に出て終点和歌山港。フェリー乗り換えの客がどっと降り、逆にホームにはフェリーから乗ってきた客が待ち構えている。だがこの駅が賑わうのは本当に列車がつく時だけだろう。

かつてはこの先水軒まで路線が通じていたが2005年に廃止、水軒ゆきは1日たったの2往復というなんともやる気のない(失礼)ダイヤであった。

   
 
和歌山港駅は南海フェリーの乗り場に連絡通路で直結している。フェリーは8時30分発。旅客は1階、2階が客席、一番上は展望デッキ、ほか船底の部分は自動車用のスペースである。

連休とあって結構な人で、グリーン席は満席、普通の席もほとんど埋まって座るところがない。カーペットの席もあるがそこもびっしりだ。トラック運転手用のスペースも開放されていた。あとはデッキに座り込む人も。

徳島までは2時間の船旅、船旅もそんなにするものではない。しばしの非日常体験だ。