大多喜を過ぎ、町を走る。すぐ城見ヶ丘に停車、東に曲がって、太陽が背になる。
ゆっくり、ゴトゴト走る。
このあたりは有数の米どころらしく、首都圏ではあまり見られない一面の田圃に囲まれる。かなり見ごたえのある光景だと思う。そしてここにも遮断機のない踏切もある。そしてその旨ガイドがはいるw ガイドによると鉄道写真家 中井精也さんお気に入りの場所として紹介されていた。
国吉停車、行き違いで8分停車する。「風そよぐ谷 国吉」とあるがこれも命名権によるもの。というかそれ以上に駅名看板下の「上総出雲大社前」というのが気になる。この時まで知らなかったが縁結びで知られる出雲大社の分院である。
構内には久留里線で活躍していたキハ30 62が保存されている。最近譲渡されたようだ。せっかくなのに近づけるようになっていないのが少々残念だが、まあこの雰囲気が良いから良しとしよう。保存というよりは何かに使われる、可能性がどうもあるようだが。
駅ホームに展示されていた「人車」。かつてのこの路線は文字通り、人が押す力でレールの上を走るという人車軌道だった。今では考えられないことだが戦前には日本の随所で見られた鉄道の一形態である。そういえば都内でも寅さんでおなじみ葛飾柴又を行く京成金町線も、当初は人車だった。柴又にある寅さん記念館でも紹介されており、当時の軌道を再現した模型も見ることができます。
行き違いの列車がやってきて並んだ。同じ気動車だが風格がまるで違う。国鉄急行型の方がやはり頑強そうな印象。
山の中を過ぎる。途中左手に池があるがそこにはなんとムーミンと仲間たちが…
子供にしか見えません、なんて…子供ごころがあればちゃんと見えますよ、きっとwww
そういえば列車にもついていますね~
しかし本当に田圃が多い!米どころなんだなぁ~!
と、ここで安全確認のため一旦停止、なんだ?でも何食わぬ顔ですぐに走り出した。何かと思ったら西大原駅の通過だった。通過扱いだが一旦停止が必要なようだ。
オルゴールチャイムが鳴る。まもなく終点大原だ。短い間ではあったが国鉄急行型の旅を楽しんだ。そして東京湾に面した五井から太平洋側の大原まで私鉄列車での横断を終えた。