日帰りで秩父へ行くことになった。
今回は一人ではなく同行者がおり、数人で行ったので結構賑やかだった。
秩父というとまあ気軽に日帰りで行ける観光地として名高いところで、SLパレオエクスプレスも人気がある。そちらも全員の総意として目当てであったが、どっちかというと「聖地」訪問がメインになった旅であったw
そう、秩父といえば言わずと知れた『あの花』(あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない)の舞台とされておりますね!
恥ずかしながら詳細をあまり知っているわけではないがまあさわりくらいは知っている、つもり・・・。といいつつも深い話題になるとほとんどついてけませんでしたとさ。帰ったら、ちゃんと見ておきますw
とはいえ行くまでそんなに「あの花、あの花」ってわけでもないだろう、と思っていたのですが実際秩父の街に行ってみると、相当びっくりするほどの熱の入れようであります。
早朝の池袋に集合、前日までの疲れも引きずって若干眠眠状態での到着。まずは7:30発の特急レッドアローで西武秩父へ向かう。思えば西武レッドアローは乗ったことがなく今回初めてである。
レッドアローに使用されるのは10000系。平成に入って造られたもので外観はかっこよく綺麗だし特急車両らしく車内設備も整っていて良い。が、足回りが初代レッドアローなどの流用品である関係でほとんどが古く、モーターの騒音もでかい。車体の構造上もあるようで普通特急車というと割と静かなはずだが、この車両はバンバン音が響きまくっている。通勤電車に乗ってるのとあんまり変わらない・・・。
ダイヤなどもあってそこまでハイスピードではないものの、特急とあって所沢、入間市、飯能と止まる駅はかなり限られている。所沢を過ぎると埼玉西部に入って田畑や緑も目立つ。稲荷山公園周辺は航空自衛隊入間基地に挟まれるように走りなかなかの眺めである。
飯能でスイッチバックする形となり進行方向が変わる。東飯能を過ぎるとだんだん山へと入っていき、カーブも増えてくる。また飯能からは単線とあって随所で行き違いのために停車する。実際には飯能の次は終点の一つ手前の横瀬まで降りることはできない。
高麗で特急同士すれ違いのため停車。ドアは開かない。
吾野を過ぎて池袋線が終わり、西武秩父線に入るとだいぶ山深くなる。このあたりまでは割と目立った民家などもあまり見られなくなる。正丸を過ぎると長大な正丸トンネルで正丸峠を越える。4km少々あるトンネルで、一時期は私鉄で最長のトンネルであった。トンネル内に信号場がありそこだけ複線化されて行き違いが出来る。この特急は行き違いはなかったが、ダイヤによっては暗闇のトンネル内で停車して対向列車を待つというちょっと楽しくも不気味な光景を味わえるだろう。
トンネルを抜けて芦ヶ久保を通過するといよいよラストスパート、山岳区間も終わり横瀬の町に出る。工場などもあり賑やかになってくる。
最後の停車駅横瀬では秩父鉄道乗り入れ、長瀞行きの4000系が停車していた。一般の列車は秩父鉄道直通が有り、一部列車は三峰口行きと長瀞行きを連結した8両編成で、横瀬で切り離しを行い各々秩父鉄道に乗り入れる。三峰口、長瀞はお互い反対方向、また西武秩父駅周辺の設備の関係で、三峰口行きは終点西武秩父まで西武線を走ってからスイッチバックして秩父鉄道に乗り入れるが、長瀞行きは西武秩父駅には停車せずに、同駅手前で連絡線に入ってダイレクトに秩父鉄道に乗り入れる。そのため長瀞行きの場合、横瀬を出ると次の停車駅は秩父鉄道の御花畑となる。
横瀬を過ぎて最後の一駅を走行、羊山公園をトンネルで抜けて、カーブしつつ秩父市街地を回り込み、秩父鉄道と合流して終点西武秩父に到着する。
うますぎる気もするがここで隣に停まっていた4000系、なんと「あの花」ラッピングがされていた。まるで秩父市が二次元化してないかと錯覚しそうな熱の入れよう。秩父市内の駅だの商店街だの、果ては電車のラッピングだのとあちこち引っ張りだこのめんま、もはや話の筋と合ってないようでなんだか可哀想な気もしてきます…。