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立山黒部アルペンルートの旅(4)

2022/6/12 旅行記

※2022年5月訪問

いよいよ電気バスでアルペンルートの旅がスタートである。

さすがは電気バス、静かな発進だ。
大部分は黒部ダム建設のために作られた関電トンネルの中を行くが、駅からトンネルまでの上り坂は外を走り
元トロリーバスだったので架線柱も残されている。

多くの観光客を捌くため、バスはカルガモのように数台続行で走る。
トンネルは基本的に一車線分の幅しかなく、途中だけ行き違い場所として二車線分とられており、そこで必ず行き違いを行う。
単線の鉄道と同じ感じで、決められたダイヤに従って運行されている。
長野県側から見て行き違いの手前では、破砕帯とトンネル貫通点、さらに富山県境がある。
昨日も信濃大町駅に写真が出ていたが、破砕帯の箇所は青い看板で示してある。
今でも水が吹き出している。



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なんとか撮ろうとするが…動画にしておけばよかった。(笑)






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行き違い場所での停車。扇沢へ向かうバスが続いてやってくる。









扇沢駅から15分ほどで黒部ダム駅に到着する。
大町駅あたりは標高700m台だが、黒部ダムになると標高は一気に倍になり、1454mである。
山に入り標高が少し高くなったこともあってすっかり肌寒く、ついでに空気も少し薄く感じられる。

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駅は完全にトンネルの中に造られており、ホームから出ると二手に分かれ、右手はダムを望む展望台へ向かう階段、左手がダムに直接向かうルートとなる。
展望台には外階段があるが、今日は強風で降りられないとのこと。
また、展望台に向かう階段が220段もあるという。
ただでさえ気温が低くこの先は特に空気が薄くなることもあり、体力温存のため今回は展望台はやめておいた。
もっとも、筆者は高所恐怖症であるのだが。
いや、そんな身でこの先ケーブルカーとロープウェイを乗り継いで標高2450mまで行くのだが…。
まあ、それとこれは別、というか基本的に乗り物ですから。(笑)





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駅から続くトンネルをダムへと歩く。
観光ルートのものなので、看板が出ていたりして人工色はあるものの、山中に掘られたトンネルであることには変わりなく、当たり前だが都会の地下道を歩くのとは訳が違う。
洞窟、とまではいかないが、独特の空気感に慣れない。
寒く空気が薄いこともあって、ちょっと心細く感じる。

筆者はまだ降り立ったことはないが(というか、ちと勇気がないが)上越線の土合駅の下り線に降りるのもこんな感覚なのだろう。
あちらは人気もない分余計心細く思えるだろう。


そんなことを思いながら歩いていると光がさして、もやもやも一気に吹っ飛んでしまう。
ということで、黒部ダムに到着だ。

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息を呑む光景が広がる。
これは癒される。

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ダムの観光放水は6月からということでこの日は放水はなかったものの、ダムや周辺の景色を見るだけでも、見応えは十分である。

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展望台の階段は建物の外に、非常階段のように最低限登り降りできるように張り付いている。
思わず映画『千と千尋の神隠し』で、谷底を見ながらボイラー室に降りるシーンを連想してしまう。
上から見たら絶対そんな感じだろうな……高所恐怖症の身には、とても耐えられない…。




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黒部ダム駅側にはレストハウスがある。
まだ10時台だが、この先の食事処は混みそうだし、せっかくきたからにはやはりダムカレーを食してみたい所。
ということでレストハウスで早めの昼食、アーチダムカレーをいただく。
ダムのえん堤のようにご飯が盛られた、ユニークな見た目のカレーだ。

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防寒にカイロも貼っておく。
うん!暖かい。なんだかこれだけでも生き返る感じがする。
この先の行路もそうだが、今回寒い高所に来て思ったのは、人間やっぱり暖かくないと活動できないんだなということ。


ダムのえん堤が歩道になっており、そのまま横断するように歩いて対岸のトンネルに入ると、黒部ケーブルカーの黒部湖駅となる。
ここから先、ケーブルカー、ロープウェイ、トロリーバスと乗り継ぎながら登り、標高2450mの室堂駅へ向かうことになる。




※立山黒部アルペンルートの旅(5)に続きます。



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