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弥彦線の旅(1)

2022/11/13 旅行記

新潟県内は信越本線の東三条駅と、「おやひこさま」として知られる弥彦神社・弥彦山の最寄りである弥彦駅を結ぶ。短い路線だが、弥彦へのアクセス路線であるとともに、途中燕三条駅で上越新幹線とも接続し燕市・三条市あたりからの新幹線接続機能も担う。かつて国鉄時代は東三条駅から東側も路線が伸びており両方の終点で接続路線のない珍しい路線だったが、1985年にそちらが廃止されて東三条が始発となり、現在さながら信越本線から分かれる支線のような路線になっている。ただし、信越本線と直通する列車は2022年現在、存在しない。むしろ途中の吉田駅で接続する越後線との結びつきの方が強く、同線からの直通列車は運行されている。新潟駅から弥彦へ向かう場合、越後線経由の方が最短になるためだろう。

今回は信越本線に乗ってきて東三条駅で乗り換え、弥彦駅まで全線乗車して弥彦神社・弥彦山を訪問する。
東三条駅は三条駅側寄りに弥彦線専用の0番線ホームがある。ほお、ここにも0番線があるのか。そういえば同じ新潟県内、柏崎駅にも越後線のホームとして0番線がある。0番線、探してみると意外と存在する。
ただし11月は弥彦の菊まつりが開催されており、臨時の普通列車が運行されていた。『弥彦菊花秋絵巻』なる名前がついている。普段日中は2〜3時間に1本程度しかないがこの日は増発され、1時間に1本程度の運転となっている。


東三条駅

東三条を出て信越本線から分かれて右カーブしながら高架に上がっていく。三条市の市街地が見渡せる。次の北三条が高架駅となっている。

その先信濃川の近くは土手に沿うように家々の裏側を狭そうに走る。地方私鉄のような感じで面白い。
信濃川を渡って、上越新幹線と接続する燕三条駅。新幹線と交差するように接続しているが、巨大な新幹線駅の下にホームがわずか1面1線、まるで飲み込まれそうな形で存在している。

燕市の中心駅である燕駅、待ち合わせの列車はいなかったが吉田と並んで弥彦線の途中駅では数少ない行違い駅となっている。かつては新潟交通電車線の終点でもあった駅だが廃止されてしまった。

吉田で越後線と接続する。東三条駅と並んで大きな駅だが、日中帯は、最も本数の多い越後線の新潟方面でも1時間に1本程度である。同じ越後線でも柏崎方面や、弥彦線についてはさらに少なく、ほとんど朝夕の通勤通学需要の列車しかない。そのため広大な駅ながら構内は乗客が少なくちょっと寂しい感じもする。だがこの日ばかりは菊まつりとあって賑わいを見せ、この駅から乗車する乗客も多かった。

吉田駅_弥彦線

越後線とは吉田駅でX字型に交差しており、平面交差して北西側に進路を取る。ここまでは三条市、燕市といった沿線の市街地をメインに走ってきたが、ここからは打って変わって、弥彦山をはじめとする山々をバックに田園風景が展開する。越後線もそうだが、吉田駅を境にまるで違うような感じがする。

最後の途中駅、矢作を過ぎる。駅前に弥彦神社の大鳥居があり車窓からもみることができる。間近で見てみたいと思いつつも、時間と距離の関係から今回はやめておく。駅舎も神社風の建物だ。

矢作駅


徐行運転になり終点の弥彦駅に到着。
菊まつりとあって、到着した列車からは一気に乗客が降りて、一面だけのホームは大賑わいとなる。普段ならこんな光景も見られないんだろうな。でもそんな賑やかな時に来ることができて、活気のあるこの地の様子を見られるのは良かった。


弥彦駅ホーム


弥彦山麓にある駅といった感じで、車止めの先は山に阻まれたような形になっている。
終点の駅だが1面1線しかなく、到着した列車がそのまま吉田方面へと折り返す。手前の矢作も行違いができないため、吉田〜弥彦間は一列車しか進入できない。

弥彦駅ホーム終端


1面1線しかないのでホームに面してすぐ駅舎がある。駅舎を通ってすぐホームという駅はなかなか見られないが、なんだか好きだ。
神社の最寄り駅らしい佇まい。駅名標まで神社風、ここでしかみられない独特な景観。

弥彦駅駅名標

弥彦駅駅舎



駅前はロータリーと駐車場が広がる。駐車場もこの日は満車だ。

弥彦駅前

弥彦



神社へは駅前から伸びる坂道を道なりに歩いて行く。沿道には食事どころや休憩所などのお店が点在している。おもてなし広場、なるものも。土産や足湯なんかもあって観光客の集まるスポットになっている。足湯、浸かってみたかったが結構な人だった。
神社への途中のお店で昼食に。わっぱ飯が美味かった!

※弥彦線の旅(2)に続きます。



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